DOCTOR’S MAGAZINE 2023年7月号を発刊しました
本号では、医療法人 中西内科 院長 / 21世紀適々斎塾 塾長 中西重清氏を特集しました。日本一のプライマリ開業医と言われる中西氏は、自身を“万年研修医”と呼びます。日々の診療にあたる傍ら、「21世紀適々斎塾」を主催し、若手や開業医の学び合いの輪を全国に広げる活動を行っています。その教育活動が評価され、中西氏は2019年にプライマリ・ケアの質向上、普及、生涯教育に貢献した人を表彰する「田坂賞」を授賞しました。今や、「広島にプライマリ・ケアの聖地、中西内科あり」と呼ばれるまでになった中西氏の活動の原点には、家庭医療のカリスマ、故・田坂佳千氏との出会いがありました。開業医になり、“やぶ医者化”していた中西氏を正しい道に呼び戻した田坂氏の教えは「Listen」、患者の訴えをよく聞くことでした。田坂氏の目指した開業医のレベルアップ、日本医療の底上げのために、今も走り続ける中西氏の物語をぜひご一読ください。
「Challenger -挑戦者-」では、国境なき医師団(MSF)の一員として日本と紛争地を行き来し、世界中の患者と向き合う血管外科医、小杉郁子氏を取材しました。開発途上国では、レントゲンと血液検査しかできないことも多く、銃弾による負傷など命に関わる場面で生きるのは「第六感を武器にした治療」。過酷な支援を継続できるのは、患者からの“特別な感謝”があるからだと語ります。「FORTE-日本列島病院探訪-」では、1944年に14床の産院としてスタートし、現在26の診療科と459床を擁し、整形外科、周産期、脳外科に強みを持つ山形済生病院を特集しました。人工関節の手術は、股関節・膝関節ともに全国トップ10に入る症例数です。事務作業補助者を取り入れるなど、コメディカルを活用したタスクシェアを積極的に推進し、働き方改革に向けた取り組みも行っています。「Doctor’s Opinion」では、国際医療福祉大学 救急主任教授 志賀隆氏による医療現場での考え方や行動様式の多様化についてのお話の他、「押し売り書店 仲野堂」では、昭和のスーパーアイドルの伝記をご紹介します。今月も、全国各地で活躍する医師や医療法人を様々な観点からご紹介しています。
<DOCTOR’S MAGAZINE 2023年7月>
■ドクターの肖像
医療法人 中西内科 院長 / 21世紀適々斎塾 塾長
中西 重清
■Doctor’s Opinion
“-多様性-の中で泳ぐ医師”
国際医療福祉大学救急医学 主任教授・同成田病院 救急科部長
志賀 隆
■連載コラム
押し売り書店“仲野堂” #18
大阪大学 名誉教授
仲野 徹
■Challenger-挑戦者-
福井県済生会病院 血管外科 医長
小杉 郁子
■Dr.徳田のクリニカルパールズ
排尿困難の原因は?
■FORTE -日本列島病院探訪-
社会福祉法人 恩賜財団 済生会 山形済生病院
■臨床研修指定病院紹介
富山県立中央病院
医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院
■専門医研修紹介
医療法人徳洲会 松原徳洲会病院
東北医科薬科大学病院
■医療過誤判例集
小児カテーテル検査における麻酔の選択と管理について
■医局紹介
香川大学医学部附属病院 救命救急センター
長崎大学病院 リハビリテーション科
■Medical Topics/Student’s Voice
メディカルトピックス/医学生の声