DOCTOR’S MAGAZINE 2024年11月号を発刊しました
ドクターズマガジンは、1999年11月の創刊から今回の2024年11月号で創刊25周年、さらに、2025年1月号は300号記念を迎えます。そこでこの間の3号(11月~1月号)を、25周年&300号記念特別月間として、さまざまな特別企画を予定しております。
『DOCTOR’S MAGAZINE』のメインコーナー「ドクターの肖像」では、京都大学大学院医学研究科附属がん免疫総合研究センター センター長 本庶 佑氏を特集いたしました。本庶氏は、免疫制御の阻害によるがん治療法の発見により、2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。この研究をもとに新しいがん治療薬「オプジーボ」が開発され、がん免疫療法の発展に多大なる貢献をいたしました。
特集では、本庶氏の幼少期から京大医学部を経て、アメリカでの抗体遺伝子の研究を行った様子や、帰国後、「ノーベル賞級の研究成果」だと評価された「クラススイッチ現象」(体の中にウイルスなどの抗原が侵入した際に、種類や侵入場所に応じて、抗体を産生するリンパ球のB細胞が複数の異なる型(クラス)の抗体を作り出す現象)の解明、クラススイッチに不可欠な酵素「活性化誘導シチジンデアミナーゼ(AID)」の発見により、研究を大きく進展させた道のりについて紹介しております。そして、のちにノーベル賞の受賞につながる免疫を司る細胞にある「PD-1(Programmed cell Death-1)」の機能の解明から、PD-1抗体を使った薬剤開発までの足跡と、その後の若手研究者育成のための環境づくり、基金設立に至るまでの、偉大なる研究者の60年以上にわたる半生記を紹介しております。
「SPECIAL DISCUSSION-スペシャル鼎談-」では、2020年から全世界で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症をテーマにした鼎談です。コロナの出現は、現在、未来の医療にどのような影響をもたらしたのか、これからの医療を担う医学生や若手医師への教育はどう変化していくべきなのか、感染症専門家で教育者でもある青木 眞氏、齋藤昭彦氏、矢野晴美氏の3人にお話を伺いました。
「クリニカルパールズ対談」では、連載開始から13年を迎えた人気漫画「クリニカルパールズ」の特別企画となる対談を行いました。2011年1月号で「Dr.宮城のクリニカルパールズ」を立ち上げ、2013年5月号まで漫画の原作を担当した順天堂大学の西﨑祐史氏、2013年7月号から2020年3月号まで「Dr.井村のクリニカルパールズ」の原作を担当した飯塚病院の清田雅智氏は、大学と民間病院という異なる立場で、それぞれ人材育成に尽力しています。本対談では、制作時の思い出や苦労、医学教育についてお話いただきました。
今月号も、全国各地で活躍する医師や医療法人を様々な観点からご紹介しております。
<DOCTOR’S MAGAZINE 2024年11月>
■ドクターの肖像
京都大学大学院医学研究科附属 がん免疫総合研究センター センター長
本庶 佑
■Doctor’s Opinion
“これからの医学研究”
公益財団法人 朝日生命成人病研究所 所長 兼 附属医院 院長
春日雅人
■連載コラム
押し売り書店“仲野堂” #34
大阪大学 名誉教授
仲野 徹
■25周年特別企画 SPECIAL DISCUSSION –スペシャル鼎談–
“新型コロナウイルス感染症の経験から日本の医療はどう変わっていくのか”
感染症コンサルタント 青木 眞
新潟大学医学部小児科 教授 齋藤昭彦
国際医療福祉大学医学部 国際医療者教育学・感染症学 教授 矢野晴美
■Dr.徳田のクリニカルパールズ
“発熱と心窩部痛の原因は?”
■25周年特別企画 クリニカルパールズ対談
“医師の基盤であり病院のインフラでもある総合診療に求められる資質と役割”
順天堂大学 医学部 医学教育研究室 先任准教授 西﨑祐史
飯塚病院 総合診療科 診療部長 清田雅智
■臨床研修指定病院紹介
日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第一病院
沖縄県立中部病院
■専門医研修紹介
日本赤十字社 和歌山医療センター
医療法人 大壮会 久喜すずのき病院
■医療過誤判例集
“治療中止の違法性”
■医局紹介
順天堂大学医学部附属静岡病院 救急診療科
埼玉医科大学 総合医療センター 泌尿器科
■Medical Topics/Student’s Voice
メディカルトピックス/医学生の声