メディカル・プリンシプル社【 民間医局 】ニュースお知らせDOCTOR’S MAGAZINE 2025年7月号を発刊しました

DOCTOR’S MAGAZINE 2025年7月号を発刊しました

7月号の「ドクターの肖像」では、独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 名誉院長・顧問の樋口 進氏を特集しました。樋口氏は、日本で初めてアルコール依存症の研究で多大な成果を挙げ、現在はゲーム依存症治療に挑む”依存症治療の世界的リーダー”です。山梨県の農家に生まれ、幼少期にポリオに罹患し、右手に麻痺を抱えながらも、勉学に励み、東北大学医学部に進学しました。

卒後研修で出会ったアルコール依存症患者の変貌に衝撃を受け、精神科を選ぶと、久里浜病院(現・久里浜医療センター)へ、1982年に赴任しました。国民のアルコール消費量が増えていた当時、「依存症は治らない」と諦められていた疾患でした。そこで、樋口氏は患者の「やめたい、でも飲みたい」という葛藤と向き合いながら、認知行動療法を踏まえた独自のプログラムを開発しました。

久里浜医療センター院長就任後は、多様な依存症に対応するため、薬物療法や心理社会的治療を導入し、依存の遺伝や疫学研究を行っています。現在、世界的な課題となっているゲーム行動症をWHOに働きかけて国際疾病に認定させたあとも、研究や治療に挑んでいます。数千人の依存患者と向き合う中で、「依存症は回復できる病気です」と語る世界的リーダーの軌跡を辿りました。

「Challenger -挑戦者-」では、大動脈手術数・成績ともに日本一、難症例に挑み続ける心臓外科医の大島晋氏を特集しました。この分野で日本の先駆者である山本晋氏の一番弟子として、センターを引き継ぎました。極めて困難とされる重症例の手術中、「患者が死ぬか、自分が死ぬまでやるか」を自らに問う。そんな強い覚悟で年2000件の手術を目指しています。

その他、「FORTE -日本列島病院探訪-」では、埼玉県所沢市にある二次救急病院の「所沢第一病院」を特集しました。2016年に糸川氏が院長に就任し、人工関節手術を行う整形外科を中心に強みを伸ばし、手厚いリハビリテーションや、透析治療にも定評を持つ同院の魅力に迫りました。連載コラムの「押し売り書店“仲野堂”」では、画家エッシャーのだまし絵の謎に迫る『エッシャー完全解読』や、ジェット機メーカー・ボーイング社に関する書籍などの3冊をご紹介します。今月も、全国各地で活躍する医師や医療法人を、様々な観点からご紹介しております。

<DOCTOR’S MAGAZINE 2025年7月>
■ドクターの肖像
独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 名誉院長・顧問
樋口 進

■Doctor’s Opinion
“小児のいない社会”
埼玉県立小児医療センター 小児救命救急センター センター長
植田育也

■連載コラム
押し売り書店“仲野堂” #42
大阪大学 名誉教授
仲野 徹

■Challenger-挑戦者
社会医療法人財団 石心会 川崎幸病院
川崎大動脈センター センター長 大動脈外科 部長
大島 晋

■Dr.徳田のクリニカルパールズ
空気塞栓を疑ったときの対処方法は?

■FORTE -日本列島病院探訪-
医療法人社団 秀栄会 所沢第一病院

■臨床研修指定病院紹介
社会医療法人 総合大雄会病院
JA北海道厚生連 札幌厚生病院

■専門医研修紹介
地方独立行政法人 広島市立病院機構 広島市立広島市民病院
社会医療法人財団互恵会 大船中央病院

■医療過誤判例集
頸椎椎弓形成術における視神経などへの血流低下予防措置の義務と視機能障害

■医局紹介
岡山大学病院 小児神経科
福岡大学医学部 消化器内科学講座

■Medical Topics/Student’s Voice
メディカルトピックス/医学生の声

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