DOCTOR’S MAGAZINE 2024年5月号を発刊しました
本号では、京都岡本記念病院 院長特別顧問・循環器センター長/奈良県立医科大学 先天性心疾患センター長の山岸正明氏を特集しました。山岸氏は、小児心臓疾患の手術において、20以上の新しい術式を生み出し、芸術的な手技で4,000人以上の患児を救ってきた小児心臓外科医です。人生最初の記憶は、先天性心疾患で亡くなった弟の死でした。弟のように病気で亡くなる人の命を救いたいという思いと、手先の器用さや、独創的な遊びが好きな性格も手伝い、心臓外科医を目指すことになりました。研修医時代の一刻を争う戦場のような手術、欠かさず行ったミシン糸での練習、標本を目に焼き付ける、これらの鍛錬が日本トップの卓越した技術に繋がります。現在は、技術継承のため、3Dモデルによる心臓模型の作成を行い、全国に130人ほどしかいない小児心臓外科医の若手の教育にも、力を注ぎます。弟に導かれるように、ひたむきに歩んできた山岸氏の小児心臓外科医としての道を辿りました。
特集では、地域医療に貢献する若手医師たちを追うシリーズ第三弾です。今回は、医師の成長の場として、また、郊外の医療を支える地域医療の可能性を探りました。「何でも診られる医師」として地域医療を担いつつ、後進育成にも力を入れている若きリーダーたちを通して、見えてきたのは、先例のない取り組みにチャレンジする勇気、患者と家族に寄り添う覚悟、学び続ける真摯な姿勢でした。隔月連載のコラム「佐々木淳先生の在宅診療メモランダム」では、病気から命が守れないこと、老化として許容できない経過に対する無力感と願いをテーマにしたお話です。その他、連載コラム「押し売り書店“仲野堂”」では、「散歩」にまつわる3冊の書籍を仲野先生がお勧めします。今月も、全国各地で活躍する医師や医療法人を様々な観点からご紹介しています。
＜DOCTOR’S MAGAZINE 2024年5月＞
■ドクターの肖像
京都岡本記念病院 院長特別顧問・循環器センター長
奈良県立医科大学 先天性心疾患センター長
山岸正明
■Doctor’s Opinion
“劇的救命”
八戸市立市民病院 病院事業管理者
今 明秀
■連載コラム
押し売り書店“仲野堂” #28
大阪大学 名誉教授
仲野 徹
■SPECIAL FEATURE-特集-
地域に根ざした医療に奮闘する医師たちVol.03
宮崎岳大／髙橋琴乃／松島和樹
■Dr.徳田のクリニカルパールズ
今回の原因は？
■SPECIAL COLUMN 隔月連載コラム
佐々木淳先生の在宅診療メモランダムEpisode 05
■臨床研修指定病院紹介
獨協医科大学埼玉医療センター
新潟県厚生農業協同組合連合会 村上総合病院
■専門医研修紹介
沖縄県立八重山病院
地方独立行政法人 りんくう総合医療センター 大阪府泉州救命救急センター
■医療過誤判例集
吸引分娩後の新生児の帽状腱膜下血腫とその管理及び助産師の医師への報告
■医局紹介
京都大学医学部附属病院 外科学教室
千葉大学医学部附属病院 腎臓内科
■Medical Topics／Student’s Voice
メディカルトピックス／医学生の声